療養病棟入院基本料 「医療区分⑥:リハビリテーション」の評価ポイント【R8.6診療報酬改定対応】

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※本記事は「医科点数表の解釈 令和8年6月版」を基にしています。

療養病棟に入院する患者の医療区分やADL区分は、療養病棟入院基本料の算定に直結する重要な評価です。

そのため、入院患者ごとに毎日これらの区分を確認し、「医療区分・ADL区分等に係る評価票」に正確に記録することになっています。

また、その評価を行う際には、「医療区分・ADL区分等に係る評価票 評価の手引き」を基準として用いることになっています。

この記事では、この手引きに基づき、「医療区分⑥:リハビリテーション」の項目を分かりやすく解説し、現場での評価のポイントを整理します。

医療区分・ADL区分の評価は、必ず「医療区分・ADL区分等に係る評価票 評価の手引き」を理解した上で行いましょう。

目次

医療区分「リハビリテーション」の算定要件と評価・判断基準

医療区分「リハビリテーション」の算定要件と評価・判断基準について解説します。

算定期限(発症後30日以内)・医療区分2に該当

【処置等に係る医療区分⑥】リハビリテーション(原因となる傷病等の発症後、30日以内の場合で、実際にリハビリテーションを行っている場合に限る。)

分類医療区分算定期間評価の単位
処置等医療区分2発症後30日以内1日毎

医療区分「リハビリテーション」は、処置等に係る医療区分に分類され、算定期間は発症後30日以内を限度とされています。

医療区分の定義(医科点数表の解釈での記載事項)

医療区分「リハビリテーション」は、医科点数表の解釈において以下のように記載されています。


6. 傷病等によりリハビリテーション(原因となる傷病等の発症後、30日以内の場合で、実際にリハビリテーションを行っている場合に限る。)

項目の定義
傷病等によりリハビリテーション(原因となる傷病等の発症後、30日以内の場合で、実際にリハビリテーションを行っている場合に限る。)
評価の単位
1日毎
留意点
実施されるリハビリテーションは、医科点数表上のリハビリテーションの部に規定されるものであること。リハビリテーションについては、継続的に適切に行われていれば、毎日行われている必要はないものとする。

リンクをクリックすると、関連用語の説明を確認できます。


医療区分の算定要件・確認事項

医療区分の評価に間違いがないように、以下の点に注意しましょう。

① 傷病等の発症後30日以内のリハビリテーションを確認

傷病等の発症後30日以内のリハビリテーションであることを確認します。

実施されるリハビリテーションは、医科点数表の解釈に記載されているものです。

  • H000 心大血管疾患リハビリテーション料
  • H001 脳血管疾患等リハビリテーション料
  • H001-2 廃用症候群リハビリテーション料
  • H002 運動器リハビリテーション料
  • H003 呼吸器リハビリテーション料

② リハビリテーションの実施を確認

リハビリテーションが実施されていることを確認します。

実施されるリハビリテーションは、継続的に行われていれば、毎日実施する必要はありません。

医療区分の該当要件に当てはまるかを確認し、算定期間の要件に注意して評価票に記入をすることが大切です。

判断・評価のチェックポイント

評価のチェックポイントを確認して、評価ミスや記入漏れがないようにしましょう。

① 該当要件のチェックポイント

該当要件のチェックポイント
実施されるリハビリテーションは、医科点数表上のリハビリテーションの部に規定されるものである。
リハビリの適応については、医科診療報酬の基準に該当する事を確認する。
原因となる傷病等の発症後30日以内であることを確認し、リハビリの必要性を記録している。
リハビリテーション実施計画書に基づき、リハビリ処方箋を発行し、定期的なリハビリが実施されている。

② 算定期間のチェックポイント

算定期間のチェックポイント
1日毎に評価を行っている。
リハビリテーションについては、継続的に適切に行われていれば、毎日行われている必要はないものとする。

他の医療区分を確認する
※クリックすると開きます。

≪評価の手引き≫

≪処置等に係る医療区分≫

【算定期間に限りのある医療区分】

[医療区分3(別表第五のニ)]

[医療区分2(別表第五の三)]

【算定期間に限りのない医療区分】

[医療区分3(別表第五のニ)]

[医療区分2(別表第五の三)]

≪疾患・状態に係る医療区分≫

【算定期間に限りのある医療区分】

[医療区分2(別表第五の三)]

【算定期間に限りのない医療区分】

[医療区分3(別表第五のニ)]

[医療区分2(別表第五の三)]

≪ADL区分≫

≪身体的拘束の実施≫

医療区分「リハビリテーション」の記入例

医療区分「リハビリテーション」の記入例です。

運動器リハビリテーション実施の記入例

11/1に運動器リハビリテーションの指示があり、リハビリテーションを開始。

その後、日祝、スタッフの休日以外はリハビリテーションを実施。

日付症状・治療評価票
11/1(月)傷病発症、リハビリテーションの指示、施術開始該当(1日目)
11/2(火)施術実施該当(2日目)
11/3祝(水)リハビリスタッフ休日該当(3日目)
11/4(木)リハビリスタッフ休日該当(4日目)
11/5(金)施術実施該当(5日目)
11/6(土)施術実施該当(6日目)
11/7(日)リハビリスタッフ休日該当(7日目)
11/8(月)施術実施該当(7日目)
11/9(火)施術実施該当(7日目)
11/10(水)施術実施該当(7日目)
11/25(木)施術実施該当(25日目)
11/26(金)施術実施該当(26日目)
11/27(土)リハビリスタッフ休日該当(27日目)
11/28(日)リハビリスタッフ休日該当(28日目)
11/29(月)施術実施該当(29日目)
11/30(火)施術実施該当(30日目)
12/1(水)施術実施非該当
12/2(木)施術実施非該当

傷病等の発症後30日以内のリハビリテーションが「該当」となります。


他の医療区分を確認する
※クリックすると開きます。

≪評価の手引き≫

≪処置等に係る医療区分≫

【算定期間に限りのある医療区分】

[医療区分3(別表第五のニ)]

[医療区分2(別表第五の三)]

【算定期間に限りのない医療区分】

[医療区分3(別表第五のニ)]

[医療区分2(別表第五の三)]

≪疾患・状態に係る医療区分≫

【算定期間に限りのある医療区分】

[医療区分2(別表第五の三)]

【算定期間に限りのない医療区分】

[医療区分3(別表第五のニ)]

[医療区分2(別表第五の三)]

≪ADL区分≫

≪身体的拘束の実施≫

医療区分は入院基本料にどう影響するのか?

療養病棟入院基本料を算定する療養病棟では、入院患者の医療区分・ADL区分の評価を行い、それをもとに入院料が決定する仕組みになっています。

入院患者の医療区分・ADL区分の評価

医療区分は「入院患者の医療必要度」を評価したもので、その評価によって「医療区分1、医療区分2、医療区分3」のいずれかに決定されます。

医療の必要度低い高い
医療区分医療区分1医療区分2医療区分3

ADL区分は「入院患者の介護必要度」を評価したもので、その評価によって「ADL区分1、ADL区分2、ADL区分3」のいずれかに決定されます。

介護の必要度低い高い
ADL区分ADL区分1ADL区分2ADL区分3

医療区分・ADL区分による入院料の決定

療養病棟入院基本料は30分類に分かれていて、医療区分とADL区分の組み合わせによって、入院料1~入院料30までのいずれかになる仕組みになっています。

医療区分とADL区分の組み合わせは、

  • 疾患・状態に係る医療区分1・2・3
  • 処置等に係る医療区分1・2・3
  • ADL区分1・2・3

上記の3つを組み合わせた27分類に、「スモンに関する3分類」を加えた計30分類の入院料になっています。


( 疾患・状態の医療区分1~3 × 処置等の医療区分1~3 × ADL区分1~3 )
+
スモン3分類

⇩⇩⇩⇩⇩⇩

( 3 × 3 × 3 ) + 3 = 27 + 3 = 30分類の入院料

[R8年度診療報酬改定版]医療区分2・3の割合|Excelシートの紹介

[令和8年度診療報酬改定版]医療区分2・3の割合について、Excelシートをnoteにて公開中です。

「医療区分2・3の割合|Excelシート」では、以下の4シートをひと月分として、入力を行っていきます。

① 割合シート

「割合シート」では、医療区分2・3の割合を求めます。

≪主な入力項目≫

  • 患者氏名
  • 日々の入院料
  • 前月、前々月の医療区分2・3の総数
  • 前月、前々月の延べ患者数

上記項目の入力によって、以下が自動計算されます。

  • その月の最大入院数、最小入院数、延べ患者数、重症度割合
  • 直近3ヵ月の重症度割合
  • 入院料1~30の総数
[R8年度診療報酬改定版]医療区分2・3の割合|Excelシートの紹介

② 分類シート

「分類シート」では、入院患者の医療区分を分類します。

≪主な入力項目≫

  • ADL区分(その月の主な区分)
  • 算定した医療区分(疾患・状態)(処置等)の内容

上記項目の入力によって、以下が自動計算されます。

  • 医療区分(疾患・状態)の分類(%表示)
  • 医療区分(処置等)の分類(%表示)
  • 医療区分(疾患・状態)と医療区分(処置等)を合わせた分類(%表示)
[R8年度診療報酬改定版]医療区分2・3の割合|Excelシートの紹介

③ 拘束シート

「拘束シート」では、身体的拘束の実施割合を計算します。

≪主な入力項目≫

  • 身体的拘束を実施した日
  • 前月、前々月の身体的拘束を実施した日数
  • 前月、前々月の入院料算定日数

上記項目の入力によって、以下が自動計算されます。

  • その月の身体的拘束の実施日数、入院料算定日数、身体的拘束の実施割合
  • 直近3ヵ月の身体的拘束の実施割合
[R8年度診療報酬改定版]医療区分2・3の割合|Excelシートの紹介

④ 点数シート

「点数シート」では、入院料の件数に対しての診療報酬を計算します。

≪主な入力項目≫

  • 一般、生活療養における各入院料の数
  • 入院基本料1、入院基本料2、特別入院基本料の選択

上記項目の入力によって、以下が自動計算されます。

  • 入院料別の診療報酬点数
  • 入院料の診療報酬の合計点数
[R8年度診療報酬改定版]医療区分2・3の割合|Excelシートの紹介

医療区分「リハビリテーション」に関連する用語

「医科点数表上のリハビリテーションの部」とは?

「医科点数表上のリハビリテーションの部」は、医科点数表の解釈に記載されている「第7部 リハビリテーション」に該当します。

具体的には、心大血管疾患リハビリテーション料(H000)、脳血管疾患等リハビリテーション料(H001)、運動器リハビリテーション料(H002)、呼吸器リハビリテーション料(H003)などになります。

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