【令和8年度 診療報酬改定】離床を伴わない疾患別リハビリテーションの減算と算定制限の新設

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令和8年度診療報酬改定において示された「離床を伴わない疾患別リハビリテーションの減算」について概要をまとめました。

改定の概要を踏まえて、必要な準備を行っていただけたらと思います。

目次

離床を伴わない疾患別リハビリテーションの減算と算定制限の新設

入院中の「特定の患者」離床を伴わずに、20分以上個別療法であるリハビリテーションを行った場合は、所定点数の100分の90に相当する点数により算定することになります。

この場合、通則4(1日6単位、または9単位上限)にかかわらず、患者1人につき1日2単位までの算定になります。

第7部 リハビリテーション

通則4

心大血管疾患リハビリテーション料、脳血管疾患等リハビリテーション料、廃用症候群リハビリテーション料、運動器リハビリテーション料又は呼吸器リハビリテーション料については、患者の疾患等を勘案し、最も適当な区分1つに限り算定できる。この場合、患者の疾患、状態等を総合的に勘案し、治療上有効であると医学的に判断される場合であって、患者1人につき1日6単位(別に厚生労働大臣が定める患者については1日9単位)に限り算定できるものとする。

引用元:医科点数表の解釈(令和6年6月版:p677)

入院中の「特定の患者」とは?

入院中の「特定の患者」とは、個別療法を実施する日に、ベッド上から移動せずにポジショニングまたは拘縮の予防等を主たる目的とした他動的な訓練のみを行う入院患者のうち、下記①~④のいずれにも該当しない患者になります。

入院中の「特定の患者」とは?

⇩⇩⇩⇩⇩⇩⇩⇩

ベッド上から移動せずに…

「ポジショニングまたは拘縮の予防等を主たる目的」とした

他動的な訓練のみを行う入院患者

⇩⇩⇩⇩⇩⇩⇩⇩

上記の患者の中で、下記①~④にいずれにも該当しない患者

≪下記①~④のいずれにも該当しない場合「特定の患者」に該当する≫

① 次の特定入院料を算定している
・救命救急入院料
・特定集中治療室管理料
・ハイケアユニット入院医療管理料
・脳卒中ケアユニット入院医療管理料
・小児特定集中治療室管理料
・新生児特定集中治療室管理料
・新生児特定集中治療室重症児対応体制強化管理料
・総合周産期特定集中治療室管理料
・新生児治療回復室入院医療管理料
② 次の加算を算定している
疾患別リハビリテーション料にかかる
・早期リハビリテーション加算
・初期加算
・急性期リハビリテーション加算
③ 15歳未満の小児
患者の疾患および状態により、ベッド上からの移動が困難である15歳未満の小児患者
④ 医学的に必要であると医師が特に認めた患者
患者の疾患および状態により、ベッド上からの移動が困難な患者であって、当該個別療法を3単位以上行うことが医学的に必要であると医師が特に認めた患者

上記の表④に該当する場合には…

上記の表④「医学的に必要であると医師が特に認めた患者」の場合には、下記についてカルテおよびレセプトの概要欄に記載が必要です。

  • 当該患者がベッド上から移動が困難な医学的理由
  • 長時間のリハビリテーションが必要な理由
  • 訓練内容

疑義解釈においての記載

令和8年4月1日:疑義解釈資料の送付について(その2)

【疾患別リハビリテーション】問67

令和8年度診療報酬改定において、疾患別リハビリテーションについて、ベッド上から移動せずにポジショニング又は拘縮の予防等を主たる目的とした他動的な訓練のみを行う入院中の患者については、「特定の患者」として取り扱うこととなったが、1単位の中で、訓練の一部にベッド上におけるポジショニング又は拘縮の予防等を主たる目的とした他動的な訓練が含まれるが、それ以外の訓練が適切に行われる場合は「特定の患者」に該当しないと考えてよいか。

そのとおり。

【疾患別リハビリテーション】問69

令和8年度診療報酬改定において、心大血管リハビリテーション料、脳血管疾患等リハビリテーション料、廃用症候群リハビリテーション料、運動器疾患リハビリテーション料及び呼吸器リハビリテーション料それぞれについて「離床を伴わないリハビリテーション」が新設されたが、以下のような事例は減算及び単位数制限の対象となる「特定の患者」に該当するか。

① 最初の1単位はベッド上で他動的な訓練を行い、2単位目の途中から車椅子移乗した上で、計6単位のリハビリテーションを行った場合

② 肺炎を発症したため、訓練室に移動せず、ベッド上で自ら膝の曲げ伸ばし等の運動や排痰を促す訓練を行った場合

③ ベッド上でギャッジアップし、高次脳機能障害や構音障害等に係る言語療法を行った場合

④ 起立性低血圧を有する患者について、離床を目指して、耐久性向上のために観察しながら臥位から座位に移行し座位を保持する訓練を進めたが、結果的に端坐位に至らず終了した場合

⑤ 車椅子に移乗したうえで訓練室に移動し、訓練室のベッド上で他動的な関節可動域訓練のみを行った場合

⑥ ベッド上で主に拘縮予防や褥瘡予防を目的とした他動的な関節可動域訓練やポジショニングのみを行った場合

それぞれ以下のとおり。「特定の患者」に該当しない場合は、離床を伴わないリハビリテーションではなく、各個別療法の例により算定すること。

① 車椅子に移乗しているため「ベッド上のみ」で訓練したわけではなく、また内容としても「拘縮の予防等を目的とした他動的な訓練のみ」を行ったわけではないため、特定の患者には該当しない。

② 「ベッド上のみ」であるが、「ポジショニング又は拘縮の予防等を目的とした他動的な訓練」以外を行っているため、特定の患者に該当しない。

③ 「ベッド上のみ」であるが、「ポジショニング又は拘縮の予防等を目的とした他動的な訓練」以外を行っているため、特定の患者に該当しない。

④ 「ベッド上のみ」であるが、「ポジショニング又は拘縮の予防等を目的とした他動的な訓練」以外を行っているため、特定の患者に該当しない。

⑤ 車椅子に移乗しており「ベッド上のみ」ではないため、特定の患者に該当しない。

⑥ 「ベッド上のみ」で「拘縮の予防等を目的とした他動的な訓練のみ」を行っているため、特定の患者に該当し、100 分の 90 の点数による2単位までの算定の対象となる。

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