令和8年度 診療報酬改定において、歯科医療機関との連携の推進を目的に「口腔管理連携加算」が新設されました。
どのような改定になっているのかを確認しておきましょう。
目次
「A233-3 口腔管理連携加算」の新設
入院患者が有する口腔状態の課題への質の高い対応を推進する観点から、医科点数表により診療報酬を算定する保険医療機関が、歯科医療機関とあらかじめ連携体制を構築し、口腔状態の課題を有する入院患者が歯科診療を受けられるよう連携を行った場合の評価として、口腔管理連携加算を新設するとなっています。
口腔管理連携加算 600点
算定の原則
別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関に入院している患者のうち、口腔状態に係る課題のために医科における治療上の課題を生じており、医師等が入院中の歯科受診が必要と判断した者について、連携体制を構築している他の歯科医療機関に対し、患者の同意を得て、診療状況を示す文書を添えて患者の紹介を行い、入院中に歯科診療が行われた場合に、歯科診療が行われた日に入院中1回に限り算定する。この場合において、区分番号B009診療情報提供料(Ⅰ)は、所定点数に含まれるものとする。
入院患者の口腔状態に課題が生じる
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医師等が入院中の歯科受診が必要と判断
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診療状況を示す文書を添えて患者紹介
[B009診療情報提供料(Ⅰ)は所定点数に含む]
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入院中に歯科診療を実施
[歯科診療の実施日:入院中1回に限り算定]
留意事項
- 口腔管理連携加算は、歯科診療を行わない保険医療機関が、他の歯科医療機関と有機的連携を強化することで、口腔状態に係る課題のために医科における治療上の課題を生じている入院患者を円滑に歯科受診に繋げ、医科歯科連携による口腔状態の多大の支援を含む質の高い治療を提供することを評価するものである。
- 口腔管理連携加算は、口腔状態に係る課題を有する入院患者であって、医師等が医科における治療上の必要性から、入院中の歯科受診が必要と判断したものについて、連携体制を構築している他の歯科医療機関に対し、患者の同意を得て、診療状況を示す文書を添えて患者の紹介を行い、入院中に歯科診療が行われた場合に、歯科診療が行われた日に入院中1回に限り算定する。当該歯科医療機関に提供した文書の写しを診療録に添付すること。
- 口腔管理連携加算を算定できるのは、口腔状態の課題に起因する食事摂取や感染管理上の問題により、医科における治療に支障が生じているために、入院中に歯科受診が必要と認められた場合に限るものであり、単に口腔内の評価のために歯科診療が行われた場合には算定できない。
- 当該保険医療機関と特別の関係にある歯科医療機関による歯科訪問診療が行われた場合には算定できない。
- 入院中に歯科診療を行った歯科医師等から、入院中に必要な口腔管理に係る情報及び退院後の受診に関する指導内容等の共有を受け、その内容について、入院中の患者管理に係る指示等に反映させ、退院時に当該患者又はその家族等に対して説明すること。また、指示や説明内容の要点を診療録に記載すること。
- 当該患者が他の保険医療機関又は介護保険施設等に転院又は入所する場合、患者又はその家族等の同意を得て、口腔状態に係る課題、入院中の治療及び今後必要とされる治療やケアの無いようについて、転院先又は入所先に情報提供すること。
| 評価条件 | ・歯科診療のない医療機関が、他の歯科と連携して、口腔状態への支援や治療を行うことを評価 ・特別の関係にある歯科は算定不可 |
| 必要なこと | ・医師等が入院患者の歯科受診が必要と判断 ・連携歯科へ診療情報文書にて紹介(文書は診療録に添付) |
| 算定 | ・歯科診療実施(診療日に算定:入院中1回のみ) ・口腔内の評価のための歯科診療は算定不可 ・算定後は指導内容を患者管理に反映 |
| 退院時 | ・患者または家族等に説明(説明内容の要点を診療録に記載) ・他院への転院または介護施設へ入所の場合は、転院先または入所先に情報提供 |
歯科医療における「特別な関係」とは、診療報酬の算定において、同一の開設者や親族関係にあるなど、経営的・資本的に密接なつながりを持つ医療機関や介護施設を指します。
施設基準
告示
- 歯科診療を行わない保険医療機関であって、歯科診療を行う別の保険医療機関と入院中の患者に対する歯科訪問診療に係る連携体制を構築していること。
- 「①」に規定する連携体制を構築していることについて、当該保険医療機関の見やすい場所に掲示していること。
- 「②」の掲示事項について、原則として、ウェブサイトに掲載していること。
- 口腔管理を行うにつき必要な体制が整備されていること。
通知
- 当該保険医療機関が以下の要件のいずれにも該当し、歯科診療を行う別の保険医療機関と連携体制を構築していること。
ア 歯科診療を提供していない保険医療機関であること
イ 口腔状態に係る課題があり、入院中に歯科受診を要すると医師等が判断した患者が生じた場合に、連携する歯科医療機関へ歯科訪問診療を依頼するための方法について取り決めを行い、連絡先や連絡方法について文書により提供を受けていること - 当該保険医療機関とは別の歯科医療機関と連携体制を構築しており、必要時は入院中に歯科訪問診療が行われる場合であること、及び連携する歯科医療機関の名称について、当該保険医療機関の見やすい場所に掲示していること。
- 「②」の掲示事項について、原則として、ウェブサイトに掲載していること。自ら管理するホームページ等を有しない場合については、この限りではないこと。
- 次の項目に関する前年度の実績をいずれも有すること。
ア 入院中の患者に対し、連携する歯科医療機関から歯科訪問診療を受けた実績が3件以上
イ 退院時にB009の注14に規定する歯科医療機関連携加算1を算定した実績が3件以上 - 当該医療機関の入院患者に対し、適切な口腔管理を提供するとともに、入院中に治療が必要な口腔状態に係る課題(口腔衛生状態の不良や咬合不良等)を認めた場合は、必要に応じて連携する歯科医療機関へ歯科訪問診療を依頼する体制が整備されていること。
- 口腔状態に係る課題がある患者に対しては、入院中に歯科受診を要すると判断しなかった場合においても、退院後に歯科診療を担う他の保険医療機関への受診を促すことが望ましい。
- すべての入院患者について、入院後速やかに口腔状態に係る課題を評価する体制が整備されていることが望ましい。
| 連携体制 | ・歯科診療を提供していない保険医療機関 ・連携歯科医療機関と取り決めを行っている ・連携歯科医療機関から連絡先や連絡方法について文書により提供を受けている |
| 掲示 | ・連携歯科医療機関の名称を当該保険医療機関の見やすい場所に掲示 ・連携歯科医療機関についてウェブサイトに掲載 |
| 実績 | 前年度に以下の実績をいずれも有する ・連携歯科医療機関から歯科訪問診療を受けた実績が3件以上 ・退院時にB009の注14に規定する歯科医療機関連携加算1を算定した実績が3件以上 ※実績については、令和9年5月31日までの期間は当該基準を満たしていることになる。 |
