診療報酬の算定において、「医科点数表の解釈(白ぼん)」の理解は必須になります。
「医科点数表の解釈(白ぼん)」の構成や見方・読み方などをしっかり把握しておきましょう。
この記事では、「栄養管理体制の基準」について基本的な概要と考え方をまとめます。
医科点数表の解釈の記載内容
「栄養管理体制の基準」について、医科点数表の解釈では以下のように記載されています。
栄養管理体制の基準
【5 栄養管理体制の基準】
(1)当該病院である保険医療機関(特別入院基本料等を算定する病棟のみを有するものを除く。)内に、常勤の管理栄養士が1名以上配置されている。
(2)管理栄養士をはじめとして、医師、看護師、その他医療従事者が共同して栄養管理を行う体制を整備し、あらかじめ栄養管理手順(標準的な栄養スクリーニングを含む栄養状態の評価、栄養管理計画、退院時を含む定期的な評価等)を作成する。
(3)入院時に患者の栄養状態を医師、看護職員、管理栄養士が共同して確認し、特別な栄養管理の必要性の有無について入院診療計画書に記載している。
(4)(3)において、特別な栄養管理が必要と医学的に判断される患者について、栄養状態の評価を行い、医師、管理栄養士、看護師その他の医療従事者が共同して、当該患者ごとの栄養状態、摂食機能及び食形態を考慮した栄養管理計画(「別添6」の「別紙23」(略――「診療方針に関する法令編」参照。)又はこれに準じた様式とする。)を作成している。なお、救急患者や休日に入院した患者など、入院日に策定できない場合の栄養管理計画は、入院後7日以内に策定することとする。
(5)栄養管理計画には、栄養補給に関する事項(栄養補給量、補給方法、特別食の有無等)、栄養食事相談に関する事項(入院時栄養食事指導、退院時の指導の計画等)、その他栄養管理上の課題に関する事項、栄養状態の評価の間隔等を記載する。また、当該計画書又はその写しを診療録等に添付する。
(6)当該患者について、栄養管理計画に基づいた栄養管理を行うとともに、当該患者の栄養状態を定期的に評価し、必要に応じて栄養管理計画を見直している。
(7)特別入院基本料等を算定する場合は、(1)から(6)までの体制を満たしていることが望ましい。
(8)(1)に規定する管理栄養士は、1か月以内の欠勤については、欠勤期間中も(1)に規定する管理栄養士に算入することができる。なお、管理栄養士が欠勤している間も栄養管理のための適切な体制を確保している。
(9)当該保険医療機関(診療所を除く。)において、管理栄養士の離職又は長期欠勤のため、(1)に係る基準が満たせなくなった場合、地方厚生(支)局長に届け出た場合に限り、当該届出を行った日の属する月を含む3か月に限り、従前の入院基本料等を算定できる。
医科点数表の解釈(令和8年6月版)p84
通則
(入院診療計画、院内感染防止対策、医療安全管理体制、褥瘡対策、栄養管理体制、意思決定支援及び身体的拘束最小化の基準並びに栄養管理体制未整備減算の基準「通則8」、「通則9」)
◇ 基本診療料の施設基準等
第四 入院診療計画、院内感染防止対策、医療安全管理体制、褥瘡対策、栄養管理体制、意思決定支援及び身体的拘束最小化の基準
------以下、抜粋------
五 栄養管理体制の基準
(1)当該病院である保険医療機関内に、常勤の管理栄養士が1名以上配置されていること。(特別入院基本料、月平均夜勤時間超過減算及び夜勤時間特別入院基本料を算定する病棟を除く。)
(2)入院患者の栄養管理につき必要な体制が整備されていること。
(平20.3.5 厚生労働省告示第62号)
(最終改正;令8.3.5 厚生労働省告示第70号)
医科点数表の解釈(令和8年6月版)p87
様式
別添6:別紙23
医科点数表の解釈(令和8年6月版)p1609

「栄養管理体制の基準」の解釈
医科点数表の解釈における「栄養管理体制の基準」の記載についてまとめていきます。
常勤の管理栄養士を1名以上配置
常勤の管理栄養士を1名以上配置する必要があります。
特別入院基本料、月平均夜勤時間超過減算及び夜勤時間特別入院基本料を算定する病棟のみを有する病院は除外されます。
管理栄養士の1か月以内の欠勤
管理栄養士が欠勤した場合、1か月以内の欠勤であれば欠勤期間中も算入することができます。
管理栄養士が欠勤している間も、栄養管理のための適切な体制を確保する必要があります。
管理栄養士が欠勤(1か月以内)
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欠勤期間中も算入可能
管理栄養士の離職・長期欠勤
管理栄養士の離職・長期欠勤により基準が満たせなくなった場合には、地方厚生(支)局長に届け出れば、届出日の属する月を含む3か月間、従前の入院基本料等を算定できます。
管理栄養士の離職・長期欠勤
⇩⇩⇩⇩⇩⇩
基準が満たせない場合
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地方厚生(支)局長に届出
⇩⇩⇩⇩⇩⇩
届出日の属する月を含む3か月間
従前の入院基本料等を算定可能
栄養管理体制の整備・栄養管理手順の作成
管理栄養士、医師、看護師、その他医療従事者が共同して栄養管理を行う体制を整備し、あらかじめ栄養管理手順を作成します。
- 標準的な栄養スクリーニングを含む栄養状態の評価
- 栄養管理計画
- 退院時を含む定期的な評価 など
栄養管理を行う体制を整備
(管理栄養士、医師、看護師、その他医療従事者)
⇩⇩⇩⇩⇩⇩
栄養管理手順の作成
・栄養状態の評価
・栄養管理計画
・定期的な評価
入院診療計画書へ「特別な栄養管理の有無」を記載
入院時に患者の栄養状態を医師、看護職員、管理栄養士が共同で確認します。
そして、特別な栄養管理の必要性の有無について、入院診療計画書に記載します。
「特別な栄養管理が必要な患者」の栄養管理計画を作成
特別な栄養管理が必要な患者には、栄養状態を評価し、医師、管理栄養士、看護師その他の医療従事者が共同して、栄養管理計画を作成します。
栄養管理計画に用いる書類は、「別添6:別紙23、栄養管理計画書」か、これに準じた様式のものを用います。
救急患者や休日入院で、入院日に栄養管理計画を策定できない場合には、入院後7日以内に行います。
栄養管理計画に基づいた栄養管理では、患者の栄養状態を定期的に評価して、必要に応じて栄養管理計画を見直す必要があります。
栄養管理計画書の記載内容
栄養管理計画書には以下の内容等を記載します。
また、栄養管理計画書またはその写しを診療録等に添付します。
- 栄養補給に関する事項(栄養補給量、補給方法、特別食の有無等)
- 栄養食事相談に関する事項(入院時栄養食事指導、退院時の指導の計画等)
- その他栄養管理上の課題に関する事項
- 栄養状態の評価の間隔
適時調査における主な指摘事項(栄養管理体制について)
厚生局の適時調査における栄養管理体制についての主な指摘事項を一部抜粋しますので、参考にされてください。
令和6年度 中国四国厚生局
- 栄養管理手順書について、栄養状態のスクリーニングを含む栄養状態の評価結果から、再評価の時期の決定などを含め作成すること
- 栄養管理手順について、標準的な栄養スクリーニングを含む栄養状態の評価、栄養管理計画、退院を含む定期的な評価となるよう栄養管理手順書を整備すること
- 栄養管理計画書について、施設基準取扱通知別添6の別紙23を参考とした様式を用いて作成すること
令和6年度 九州厚生局
- 栄養管理手順(栄養スクリーニングを含む栄養状態の評価、栄養管理計画、定期的な評価等)について、管理栄養士をはじめとした、医師、看護師、その他医療従事者が共同して栄養管理を行う体制が分かる内容となっていない
- 栄養管理計画書について、次の不適切な例が認められた
- 通知で示された必要事項(項目)を網羅していない
- 栄養状態の評価と課題において、GLIM基準による評価を行っているが、判定等の記載がない
