療養病棟入院基本料を算定する療養病棟では、入院患者の医療区分・ADL区分の評価を毎日行い、その結果を「医療区分・ADL区分等に係る評価票」に記入するようになっています。
そして、その評価には「医療区分・ADL区分等に係る評価票 評価の手引き」を用いるようになっています。
この記事では、「評価の手引き」に記載されている医療区分の項目について分かりやすく解説します。
※「医療区分・ADL区分等に係る評価票 評価の手引き」の概要については以下の記事をご参照ください。
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「医療区分・ADL区分等に係る評価票 評価の手引き」を理解する
療養病棟入院基本料を算定する療養病棟では、入院患者の医療区分・ADL区分の評価を毎日行い、その結果を「医療区分・ADL区分等に係る評価票」に記入します。その評価は「医療区分・ADL区分等に係る評価票 評価の手引き」を用いるようになっているため、評価を行うスタッフは、評価の手引きをしっかり理解しておく必要があります。
目次
医療区分の概要(医科点数表の解釈)
医療区分「人工呼吸器の使用」は、医科点数表の解釈において以下のように記載されています。
15. 人工呼吸器の使用
| 項目の定義 |
| 人工呼吸器の使用 |
| 評価の単位 |
| 1日毎 |
| 留意点 |
| 診療報酬の算定方法の別表第一第2章第9部の「J045 人工呼吸」の「3 5時間を超えた場合(1日につき)」を算定している場合に限る。 |
語句の説明
評価の要点
【処置等に係る医療区分⑮】人工呼吸器の使用
| 分類 | 医療区分 | 算定期間 | 評価の単位 |
|---|---|---|---|
| 処置等 | 医療区分3 | 期間に限りなし | 1日毎 |
人工呼吸器の使用しており、使用時間が5時間を超えていることを確認します。
「J045 人工呼吸」(医科点数表の解釈:令和6年6月版:抜粋)
医科点数表の解釈では、「J045 人工呼吸」は以下のように記載があります。
J045 人工呼吸
1 30分までの場合 302点
2 30分を超えて5時間までの場合
302点に30分又はその端数を増すごとに50点を加算して得た点数
3 5時間を超えた場合(1日につき)
イ 14日まで 950点
ロ 15日目以降 815点
医科点数表の解釈(令和6年6月版)p786
評価のチェックポイント
評価のチェックポイントを確認して、評価ミスや記入漏れがないようにしましょう。
| 該当要件のチェックポイント | |
|---|---|
| ☐ | 1日につき5時間を超えて人工呼吸器が装着されている。 |
| ☐ | 人工呼吸の算定をしている。 |
| ☐ | 必要に応じて動脈血酸素飽和度・動脈血ガス等を実施し、人工呼吸器の条件を調整している。 |
| ☐ | 医師が適切に状態の把握を行い、診療録に記載している。 |
| ☐ | 鼻マスク式人工呼吸器を用いた場合は、重症急性呼吸不全の場合に限り人工呼吸に準じて算定する。 |
| 算定期間のチェックポイント | |
|---|---|
| ☐ | 1日毎に評価を行っている。 |
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- 患者単位の医療区分2・3の割合(重症度割合)
- 病棟単位の医療区分2・3の割合(重症度割合)
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