白血球の主要な成分である「好中球(Neutrophil)」は、細菌感染などから体を守る役割を担います。
血液検査で好中球が増加する場合、細菌感染症や炎症、ストレスなどが原因として考えられ、一方減少すると感染症にかかりやすくなります。
好中球(N:neutrophil)の基準値
好中球: 40~60(%)
目次
好中球(N:neutrophil)の概要
略称
好中球
N : neutrophil
好中球の役割
好中球は、体内に侵入した細菌などの異物を貪食・殺菌し、生体防御に重要な役割を果たします。
細菌に感染すると、好中球の数が増加して異物を排除しようとし、炎症のある部位に集まり、体を守るために働きます。
また、ストレスや、事故・手術などによる外傷、熱傷(やけど)などでも増加することがあります。
好中球の数が減少すると、病原体に対する抵抗力が下がり、感染症にかかりやすくなります。
好中球(N:neutrophil)の異常とその原因
| 高値の場合 | 低値の場合 |
|---|---|
| ・細菌感染症(敗血症、肺炎 など) ・血液疾患(白血病、骨髄線維症 など) ・組織損傷(心筋梗塞、手術後、火傷 など) ・非感染性炎症(リウマチ熱、膠原病 など) ・悪性腫瘍(胃癌、肺癌 など) ・薬物(アドレナリン、ステロイド など) ・心理的ストレス など | ・炎症の一部(ウイルス感染症一部、チフス、マラリア など) ・無顆粒球症 ・肝硬変 ・薬剤、放射線障害 など |
白血球分画
白血球は「好中球、好酸球、好塩基球、リンパ球、単球」に分類され、白血球分画を検査することによって、それぞれの量を確認することができます。
| 白血球分画 | 略称 | 基準値(%) |
|---|---|---|
| 好中球 | N : neutrophil | 40 ~ 60 |
| 好酸球 | Eo : eosinophil | 18 ~ 50 |
| 好塩基球 | Ba : basophil | 2 ~ 10 |
| リンパ球 | Ly : lymphocyte | 1 ~ 5 |
| 単球 | Mo : monocyte | 0 ~ 5 |






