白血球分画:単球(Mo:monocyte)|基準値

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白血球分画における単球(Mo:monocyte)は、最も大きい白血球の一つで、体内の免疫機能において重要な役割を担います。

単球は、体内で病原体や異物を貪食・分解する「マクロファージ」や、免疫情報をリンパ球に伝達する「樹状細胞」に分化します。

単球が増加するケースとして、慢性感染症、自己免疫疾患、特定のがんなどが挙げられます。

単球(Mo)の基準値

単球: 2~10(%)


参考図書


目次

単球(Mo:monocyte)の概要

略称

単球
Mo : monocyte

役割と機能

① 食作用と異物除去

単球は、細菌、ウイルス、がん細胞、老廃物などを「貪食」し、分解・消化する働きがあります。

② 抗原提示

食作用によって得た異物の情報をリンパ球に伝達し、特異的な免疫応答(獲得免疫)を誘導する「抗原提示」を行います。

③ マクロファージへの分化

単球の多くは、組織に移行後、マクロファージに成長し、免疫系の主要な食細胞として機能します。

④ 樹状細胞への分化

一部の単球は樹状細胞へと成長し、リンパ球を制御する免疫の司令塔として働きます。

白血球分画

白血球は「好中球、好酸球、好塩基球、リンパ球、単球」に分類され、白血球分画を検査することによって、それぞれの量を確認することができます。

白血球分画略称基準値(%)
好中球N : neutrophil40 ~ 60
好酸球Eo : eosinophil18 ~ 50
好塩基球Ba : basophil2 ~ 10
リンパ球Ly : lymphocyte1 ~ 5
単球Mo : monocyte0 ~ 5

 

単球(Mo:monocyte)が高値の場合

単球(Mo:monocyte)が高値の場合には、以下のことが考えられます。

  • 感染症の一部
  • 急性炎症の回復期
  • 単球性白血病
  • 原虫、リケッチア症
  • 中毒の一部

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