血小板数(PLT:platelet)|基準値

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血小板数(PLT)は、血液検査で止血機能の評価に使われる項目です。

血小板の数に異常がある場合、出血が止まりにくくなる血小板減少症や、逆に血栓ができやすくなる血小板増加症を疑い、原因となる病気(例:骨髄疾患、自己免疫疾患、血栓症など)の診断や病態の評価に役立てられます。

血小板数(PLT)の基準値

15~40(×104/μL)


参考図書


目次

血小板数(PLT:platelet)の概要

血小板数(PLT)は、抹消静脈血1μL中の血小板の数を表しています。

血小板は骨髄中で巨核球の細胞質から作られ、以下のような作用をします。

  1. 毛細血管の透過性の調節
  2. 血液凝固系の促進
  3. 血餅凝固系の促進
  4. 線維素溶解(線溶系)の抑制
  5. 血管の収縮

略称

血小板数
PLT : platelet

血小板の働きと血小板数(PLT)

血小板は、血管が傷ついた際に出血部分に粘着して凝集塊を形成し、血栓を作ることで出血を止める役割を果たしています。

血小板数(PLT)は血液検査で血小板数を表す略称で、1μLあたりの血小板数で示されます。

血小板減少(低値)

8万/μL以下で軽い打撲で出血斑が出現したり、それ以下で自己の記憶がない出血斑や点状出血が現れます。

2万~3万/μL以下で出血傾向になることがあります。

考えられる原因には、骨髄での産生低下(再生不良性貧血など)や、血小板の消費亢進(DIC、自己免疫疾患など)があります。

血小板増加(高値)

45万/μL以上が血小板増加症と定義される場合があります。

慢性骨髄性白血病などの骨髄の異常によって血小板が増加することが考えられます。

血小板数(PLT:platelet)の異常とその原因

高値の場合低値の場合
・慢性骨髄性白血病(約40%)(後期には減少)
・本態性血小板血症
・真性多血症
・骨髄線維症(初期)(病状が進むにつれ減少)
・その他: 出血、外傷、感染症、脾臓摘出 など

※血小板数70万/μL以上で血栓症の危険大
  ・脳動脈血栓 → 脳梗塞
  ・冠動脈血栓 → 心筋梗塞
  ・四肢の小動脈血栓
血小板生成の低下
 ・急性白血病(急性骨髄性白血病)
 ・再生不良性貧血

血小板消費の増加
 ・特発性血小板減少性紫斑病
 ・薬剤性、輸血後、SLE、自己免疫性溶血性貧血
 ・悪性貧血
 ・敗血症
 ・脾機能亢進症(脾臓:正常→100~150g、脾臓肥大:500~1000g)
 ・播種性血管内凝固症候群(DIC)
 ・多量の出血

その他
 ・成人女子では、月経前2週間の間、血小板数は減少し、月経開始と共に正常値に戻る

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