アンモニア(NH3)|基準値

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アンモニア(NH3)の基準値は、成人では12~66 μg/dLの範囲が目安とされます。

新生児や小児では成人のアンモニア値より高値になることがあり、また激しい筋肉運動や高蛋白食の摂取によっても値が高くなることがあります。

肝機能の低下がアンモニア値を上昇させ、脳に影響を与えることがあるため、基準値を超える場合は注意が必要です。

アンモニア(NH3)の基準値

12~66(μg/dL)


参考図書


目次

アンモニア(NH3)の概要

血中アンモニアは、組織における蛋白やアミノ酸の脱アミノ化、アミノ基転移により生成されます。

生成されたアンモニアは、大部分が肝臓で尿素に合成され尿中に排泄されますが、肝実質障害が高度になると、肝臓での尿素合成が低下するため血中アンモニア量が増加し、肝性昏睡を起こします。

そのため、高値になる場合が問題になります。

検査時の注意点

① 溶血

溶血(赤血球の破壊)が起こると、結果が低値になることがあります。

② 食事・運動

激しい筋肉運動後や高蛋白食の摂取後は高値を示す可能性があります。

③ 迅速な検査

採血後、氷冷して速やかに提出する必要があります。

アンモニア(NH3)が高値の場合

アンモニア(NH3)が高値の場合には、以下のことが考えられます。

  • 劇症肝炎 → 肝性昏睡
  • 先天性尿素サイクル酵素欠損症
  • 火傷、ショック

肝実質障害のほか、火傷・ショックによる血流量の低下や、筋肉の過度使用などによって血中アンモニアは増加します。肝実質障害では、AST、ALT、LDHの顕著な上昇を伴います。

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