γ-GTP|基準値

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γ-GTP(ガンマ-グルタミルトランスペプチダーゼ)は、肝臓や胆管、腎臓、膵臓などに存在する酵素であり、肝機能や胆道系の異常を評価するために測定されます。

数値が上昇する主な原因はアルコールの過剰摂取や脂肪肝ですが、薬剤、胆石、肝炎、胆道がんなども要因となります。

γ-GTPが高い場合は、肝臓や胆道に異常がある可能性を示すため、早めに内科を受診し、原因の特定と適切な治療を受けることが重要です。

γ-GTPの基準値

10~47(IU/L)


参考図書


目次

γ-GTPの概要

略称

γ-GTP
γ-グルタミルトランスペプチダーゼ

γ-GTPとは?

γ-GTP(γ-GT)は、γ-グルタミルペプチドをγ-グルタミル基とペプチド鎖に加水分解し、γ-グルタミル基をアミノ酸やペプチドなどに転移させる作用をもつ転移酵素です。

γ-GTPの体内分布は、腎臓 > 膵臓 > 肝臓(30:20:10)の順に多く、血清、血清中のγ-GTPは肝臓、胆道、膵臓からのものになります。

γ-GTPと同様の誘導酵素であるALP、LAPは、γ-GTPと並行して変動します。

γ-GTPが高くなる主な原因

① アルコールの過剰摂取

アルコールに非常に敏感に反応し、肝臓でγ-GTPの合成が促進され、肝細胞が破壊されることで数値が上昇します。

② 脂肪肝

肥満や運動不足などが原因で肝臓に脂肪が蓄積すると、肝細胞が傷つきγ-GTPが血液中に放出されます。

③ 薬剤性肝障害

市販薬や処方薬、サプリメントなどが原因で肝機能に障害が起きる場合があります。

④ 胆道系の疾患

胆石や胆管がんなどにより胆汁の流れが悪くなると、γ-GTPの排出が滞り、血液中の数値が上昇します。

⑤ その他の疾患

肝炎(ウイルス性、自己免疫性)、肝硬変、肝がん、膵臓の病気などでも上昇することがあります。

γ-GTPの異常とその原因

高値の場合低値の場合
1. 高度上昇
 ・肝内胆汁うっ滞型肝障害
 ・薬剤性肝障害

2. 中等度上昇
 ・閉塞性黄疸
 ・アルコール性肝障害
 ・慢性肝炎
 ・肝硬変

3. 軽~中等度上昇
 ・急性肝炎
 ・肝臓癌
・妊娠性胆汁うっ滞
・先天性低γ-GTP血症

参考図書

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