中性脂肪は正式名称をトリグリセリド(またはトリグリセリド)といい、体内のエネルギー貯蔵物質として機能する脂肪の一種です。
体内に使われなかったエネルギー(主に食事からの脂肪や糖質)が肝臓で中性脂肪となり、皮下脂肪や内臓脂肪として蓄えられます。
エネルギーが不足した際に脂肪酸に分解され、エネルギー源として利用されますが、過剰に蓄積すると肥満を招き、動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞のリスクを高める可能性があります。
中性脂肪(トリグリセリド)の基準値
30~149(mg/dL)
目次
中性脂肪(トリグリセリド)の概要
中性脂肪(トリグリセリド)は、食事によって摂取される脂肪のほとんどを占めていて、血中ではカイロミクロンや超低比重リポ蛋白(VLDL)として存在しています。
中性脂肪はグリセリンと脂肪酸がエステル結合したもので、エネルギー源として使われ、余分なものは脂肪組織や肝臓に貯蓄されます。
この貯蔵能には制限がなく、これが肥満の原因になります。
略称
中性脂肪(トリグリセリド)
TG : triglyceride
主な役割
| エネルギー源 | 生命維持に必要なエネルギー源となる。 |
| 体温保持・内臓保護 | 皮下脂肪となり、体温の保持や内臓を衝撃から守る役割を担う。 |
| ビタミン吸収の補助 | ビタミンA・D・E・Kなどの脂溶性ビタミンの吸収を助ける。 |
高くなる原因
| 生活習慣の乱れ | 食べ過ぎ、アルコールの飲みすぎ、運動不足、肥満などが主な原因。 |
| 食の欧米化 | 脂質や糖質の過剰摂取が中性脂肪値を高める大きな要因。 |
| 喫煙 | タバコに含まれるニコチンが中性脂肪の合成を促進させる。 |
| 特定の病気 | 糖尿病などが原因で中性脂肪値が高くなることもある。 |
中性脂肪(トリグリセリド)の異常とその原因
| 高値の場合 | 低値の場合 |
|---|---|
| ・家族性高脂血症 ・高カイロミクロン血症 ・糖尿病、肥満症、甲状腺機能低下症 ・食事性および薬剤性高トリグリセリド血症 ・閉塞性黄疸 | ・無βリポ蛋白血症、低βリポ蛋白血症 ・甲状腺機能亢進症、アジソン病 ・肝硬変、慢性肝炎、肝不全 ・吸収不良症候群 |






