血清尿酸(UA)値は、血液中に含まれる尿酸の濃度を示し、痛風や腎臓病などの診断や、プリン体代謝異常・腎機能障害の評価に用いられる検査です。
プリン体代謝産物であり、高値は高尿酸血症と診断され、関節への結晶沈着による痛風や腎結石のリスクを高めます。
血清尿酸(UA:uric acid)の基準値
男性: 3.6~7.0(mg/dL)
女性: 2.3~7.0(mg/dL)
目次
血清尿酸(UA)の概要
略称
血清尿酸
UA:uric acid
機序
尿酸(UA)は、核酸の構成成分であるプリン塩基(プリン体)の最終代謝産物であり、腎糸球体で濾過されたのち、ほとんどが近位尿細管で再吸収され、一部が遠位尿細管で分泌されて尿中に排泄されます。
尿酸 = プリン塩基(プリン体)の最終代謝産物
腎糸球体で濾過される
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ほとんどが近位尿細管で再吸収
一部は遠位尿細管で分泌されて尿中に排泄
尿酸生成の母体となるプリン塩基は、食物の摂取や核蛋白質の崩壊から得られ、肝臓・骨髄・筋肉で尿酸が生成されます。
血清尿酸(UA)の異常とその原因
| 高値の場合 | 低値の場合 |
|---|---|
| ・尿酸過剰生産 :白血病、多血症、多発性骨髄腫 等 :脂肪食、アルコール多飲 :痛風、糖尿病 ・尿酸排泄低下 :急性・慢性腎炎、尿路閉塞 :アルコール中毒、妊娠高血圧症候群 :飢餓、糖尿病、肥満 等 | ・尿酸産生低下 :キサンチン尿症、PNP欠損症 ・排泄亢進 :ウィルソン病、ファンコニー症候群 等 |






