アルブミン定量(Alb)は、血液中または尿中のアルブミンというタンパク質の量を測定する検査です。
血液検査で測定される場合は、主に肝機能の評価や栄養状態の確認に用いられます。
一方、尿中の微量アルブミンを測定する「尿中アルブミン定量」は、糖尿病による腎症など、腎臓の早期病変を検出するために行われます。
アルブミン定量(Alb)の基準値
4.0~5.0(g/dL)
目次
アルブミン定量(Alb)の概要
アルブミンとは?
アルブミンは肝臓で合成され、血清蛋白の60~70%を占めます(最も多い)。
アルブミンは、膠質浸透圧の維持やビリルビン・遊離脂肪酸・カルシウム・甲状腺ホルモン(サイロキシン)・性ホルモン・薬剤などの結合・輸送などを行う重要な蛋白になります。
アルブミンのはたらき
- 膠質浸透圧の維持
- ビリルビン・遊離脂肪酸・カルシウム・甲状腺ホルモン(サイロキシン)・性ホルモン・薬剤などの結合・輸送
アルブミン定量(Alb)の目的
① 肝機能の評価
アルブミンは肝臓で合成されるため、肝機能が正常に働いているかを知る指標となります。
② 栄養状態の評価
アルブミンが低下していると、栄養状態が悪いと判断されることがあります。
③ 体内の水分バランスの確認
アルブミンは血管内の浸透圧を維持し、水分の保持に関わるため、低下するとむくみや腹水・胸水を引き起こす可能性があります。
アルブミン定量(Alb)が低値の場合
アルブミン定量(Alb)が低値の場合には、以下のことが考えられます。
- 重症肝障害(肝硬変など)
- ネフローゼ症候群
- 吸収不良症候群
- 栄養不良
- 蛋白漏出性胃腸症 など
※多くの病態で低下する傾向があります。






