1,5AG(1,5アンヒドロ-D-グルシトール)|基準値

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1,5AG(1,5-アンヒドロ-D-グルシトール)は、糖尿病の短期間の血糖変動を評価する検査マーカーです。

1,5AGは体内で食事から摂取されて腎臓で再吸収されますが、高血糖により尿糖が出ると、1,5AGも尿中に排泄されてしまいます。

尿中に排泄されるほど血中濃度が低下し血糖コントロールが悪い状態を示すため、直近数日間の高血糖や食後高血糖を検出するのに役立ちます。

1,5AGの基準値

男性: 15~45(μg/mL)

女性: 12~29(μg/mL)


参考図書


目次

1,5AG(1,5アンヒドロ-D-グルシトール)の概要

主な特徴

① 血糖コントロールの指標になる

1,5AGは血糖値の変動をリアルタイムに反映します。

そのため、HbA1cとは異なり直近の血糖状態を評価できます。

② 食事の影響を受けにくい

1,5AGは、HbA1cやグリコアルブミンと異なり食事の影響が少ないため、随時採血で評価が可能です。

③ 腎臓での再吸収と排泄

1,5AGは、健康な状態では腎臓でほとんどが再吸収されます。

ただし、高血糖で尿糖が出ると、1,5AGは再吸収されずに尿中に喪失され、血中濃度が低下します。

④ 体内の由来

1,5AGは主に食物から経口摂取され、体内で一定量の1,5AGプールを形成しています。

⑤ 異常値

1,5AGは糖尿病やその他の高血糖を呈する疾患で低値を示します。

腎機能障害などでも低下することがあります。

1,5AGが指標として有用な理由

① 短期的な血糖の変動を捉えることが可能

高血糖では、1,5AGは尿中に排泄されて血中濃度が急速に低下します。

この低下を測定することで、短期間の血糖コントロール状態を把握できます。

② 治療効果の評価ができる

高血糖が改善されると、尿糖の排泄が減るため血中1,5AG濃度が徐々に増加します。

そのため、薬剤治療の効果を迅速に確認できます。

③ 軽度高血糖の検出が可能

1,5AGは、HbA1cでは捉えにくい軽度の高血糖や、血糖値の変動を検出するのに特に有用です。

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