診療報酬の算定において、「医科点数表の解釈(白ぼん)」の理解は必須になります。
「医科点数表の解釈(白ぼん)」の構成や見方・読み方などをしっかり把握しておきましょう。
この記事では、「基本診療料・特掲診療料」についてまとめます。
「医科点数表の解釈」の記載内容
「基本診療料」と「特掲診療料」は医科点数表の解釈において、以下のように記載があります。
基本診療料について:抜粋
(基本診療料の性格と内容)
(1)基本診療料としては、第1部初・再診料及び第2部入院料等が設けられているが、これは、医療という一連のサービスを初・再診及び入院診療の2つの基本的関連においてとらえ、それぞれ初診若しくは再診の際及び入院診療の際に行われる診療行為又は入院サービスの費用のほかに、通常初診若しくは再診の際又は入院の際に行われる基本的な診療行為の費用も一括して基本診療料として支払うという方式をとっている。従って、基本診療料として支払われる診療内容には、簡単な検査(例えば血圧測定検査等)の費用、入院の場合の皮内、皮下及び筋肉内並びに静脈内注射の注射手技料、簡単な物理療法の費用、簡単な処置の費用等を含んでいる。
また、第2部入院料等の入院基本料は、従前の入院環境料、看護料、入院時医学管理料等を統合・簡素化し、基本的な入院医療の体制を総合的に評価したものであり、特定入院料、短期滞在手術等基本料には入院基本料が包括されている。このため、入院基本料、特定入院料及び短期滞在手術等基本料には、療養環境(寝具等を含む。)の提供、看護師等の確保及び医学的管理の確保等に要する費用は、特に規定する場合を除き含まれている。
(2)基本診療料は、初診、再診及び入院診療の際(特に規定する場合を除く。)に原則として必ず算定できるのであって、仮に簡単な診療行為を全く行わない場合においても所定の点数を算定できるものである。例えば、初診料は291点であり、初診の際に算定できるのであるが、初診の際に診察だけで終り、検査も注射もしなかった場合においても、291点として算定できる。
また、逆に基本診療料として一括して支払われる簡単な診療行為を何回やっても、何種類やっても基本診療料の所定点数しか算定できない。
医科点数表の解釈(令和6年6月版)p41
(基本診療料と特掲診療料との関係)
◇ 基本診療料として一括して支払うことが適当でない特殊な診療行為の費用は、第2章特掲診療料に定められているが、特掲診療料が設定されている診療行為及びそれらに準ずる特殊な診療行為を行った場合は、それぞれ特掲診療料を基本診療料のほかに算定できるものである。従って、1人の患者に対する診療報酬は、基本診療料と特掲診療料を合算した額となる。
医科点数表の解釈(令和6年6月版)p41
特掲診療料について:抜粋
(特掲診療料の性格と内容)
(1)特掲診療料は、特殊な診療行為についての費用であるが、基本診療料が基本的な医療行為及び通常初診時、再診時又は入院時に行われる基本的な診療行為に対する費用であるのに対し、基本診療料として、一括支払うことが妥当でない特別の診療行為に対して個別的な評価をなし、個々に点数を設定し、それらの診療行為を行った場合は、個々にそれらの費用を算定することとしているのである。
(2)特掲診療料に掲げられている診療行為を行った場合は、特に規定されている場合を除き、基本診療料と特掲診療料とをあわせて算定する。
医科点数表の解釈(令和6年6月版)p270
(特掲診療料の点数の準用)
◇ 基本診療料に含ませることが妥当でない特別の診療行為であって、特掲診療料の各部に掲げられていないものは、特掲診療料の各部に掲げられている診療行為のうちで最も近似する診療行為の所定点数を準用してその費用を算定することになっている。
しかし、いかなる診療行為の所定点数を準用して算定するかは、全国的に統一された基準で行う必要があるので、そのつど当局に内議のうえ、決定されることになっている。
医科点数表の解釈(令和6年6月版)p270
(算定回数の単位について)
◇ 算定回数が「週」単位又は「月」単位とされているものについては、特に定めのない限り、それぞれ日曜日から土曜日までの1週間又は月の初日から月の末日までの1ヵ月を単位として算定する。
医科点数表の解釈(令和6年6月版)p271
「基本診療料」の記載内容の解釈・項目の分類
医科点数表の解釈における「基本診療料」の記載内容を簡単すると、以下のようになります。
「基本診療料」の記載内容の解釈
基本診療料とは、医療という一連のサービスを「初・再診料」「入院診療」として捉えて、一括して基本診療料として支払う方式になります。
そのため、簡単な診療行為でさえもまったく行わない場合であっても、逆に、診療行為を多くの回数、多くの種類行った場合であっても、所定点数は一定になります。
特掲診療料に定められている診療行為については、基本診療料とは別に算定することが可能です。
「基本診療料」の項目の分類
医科点数表の解釈(令和6年6月版)では、以下のように基本診療料は分類されています。
- 第1部 初・再診料
- 初診料
- 再診料
- 第2部 入院料等
- 入院基本料
- 入院基本料等加算
- 特定入院料
- 短期滞在手術等基本料
「特掲診療料」の記載内容の解釈・項目の分類
医科点数表の解釈における「特掲診療料」の記載内容を簡単すると、以下のようになります。
「特掲診療料」の記載内容の解釈
特掲診療料とは、基本診療料に含めた算定をすることが妥当でないとされた特別の診療行為になります。
特掲診療料に定められている診療行為は、基本診療料と合わせて算定することが可能です。
算定回数は特に定めのない限り、「週単位(日曜日~土曜日)」、「月単位(初日~末日)」になります。
「基本診療料」の項目の分類
医科点数表の解釈(令和6年6月版)では、以下のように特掲診療料は分類されています。
- 第1部 医学管理等
- 医学管理料等
- 特定保険医療材料料
- 第2部 在宅医療
- 在宅患者診療・指導料
- 在宅療養指導管理料
- 薬剤料
- 特定保険医療材料料
- 第3部 検査
- 検体検査料
- 生体検査料
- 診断穿刺・検体採取料
- 薬剤料
- 特定保険医療材料料
- 第4部 画像診断
- エックス線診断料
- 核医学診断料
- コンピューター断層撮影診断料
- 薬剤料
- 特定保険医療材料料
- 第5部 投薬
- 調剤料
- 処方料
- 薬剤料
- 特定保険医療材料料
- 処方箋料
- 調剤技術基本料
- 第6部 注射
- 注射料
- 薬剤料
- 特定保険医療材料料
- 第7部 リハビリテーション
- リハビリテーション料
- 薬剤料
- 第8部 精神科専門療法
- 精神科専門療法料
- 薬剤料
- 第9部 処置
- 処置料
- 処置医療機器加算
- 薬剤料
- 特定保険医療材料料
- 第10部 手術
- 手術料
- 輸血料
- 手術医療機器等加算
- 薬剤料
- 特定保険医療材料料
- 第11部 麻酔
- 麻酔料
- 精神ブロック料
- 薬剤料
- 特定保険医療材料料
- 第12部 放射線治療
- 放射線治療管理・実施料
- 特定保険医療材料料
- 第13部 病理診断
- 病理標本作製料
- 病理診断・判断料
- 第14部 その他
- 看護職員処遇改善評価料
- ベースアップ評価料
