リパーゼは、脂肪を分解する消化酵素の総称で、特に胃液や膵液に存在し、トリグリセリド(中性脂肪)を脂肪酸に分解して体内へ吸収されるのを助けます。
血中リパーゼ値は膵臓由来のものがほとんどで、急性膵炎や慢性膵炎など膵臓の病気で高値を示すことがあり、診断に用いられます。
リパーゼの基準値
9~55(IU/L)
目次
リパーゼの概要
リパーゼは主として膵液中に存在し、脂肪をトリグリセリド(中性脂肪)と脂肪酸に加水分解し、腸管吸収しやすい形に変える逸脱酵素です。
膵外分泌細胞の変性や壊死、膵液の分泌障害などにより、膵酵素を含む膵液が血中に逸脱し、血清リパーゼが上昇します。
膵由来であるアミラーゼとの相関があり、急性膵炎時にはアミラーゼが早期に高値を示します。高値持続日数はリパーゼのほうがアミラーゼよりも長くなります。
リパーゼの異常とその原因
| 高値の場合 | 低値の場合 |
|---|---|
| ・急性膵炎 ・慢性膵炎 ・膵臓癌 ・膵外傷 ・膵管閉塞 | ・膵全摘後 ・膵臓癌末期 ・慢性膵炎末期 ・膵嚢胞性線維症 |






