エンドトキシンは、グラム陰性桿菌の細胞壁を構成する成分です。
グラム陰性桿菌感染による敗血症では、エンドトキシンの存在により大量のサイトカインの放出を引き起こし、敗血症性ショックを誘発します。
そのため、エンドトキシン定量検査は、グラム陰性桿菌敗血症の診断や治療に有用です。
定量には、カブトガニの血球から抽出されるライセート試薬を用いたLAL試験が用いられ、ライセートがエンドトキシンによりゲル化する反応を指標とするゲル化法、または、ライセートと反応して生じる色素の量を測定する光学的定量法(比濁法・比色法)が主に利用されます。
目次
エンドトキシン定量検査の概要
エンドトキシンとは、グラム陰性桿菌の細胞壁の一部を構成するリポ多糖類です。
グラム陰性桿菌感染による敗血症では、エンドトキシンの存在により大量のサイトカインの放出を引き起こし敗血症性ショックを誘発するため、エンドトキシン定量検査は、グラム陰性桿菌敗血症の診断や治療に有用です。
エンドトキシン定量法の種類
ゲル化法
試料とライセート試薬を混合後、37℃で放置し、目視でゲル化の有無を判定します。
特別な機器が不要だが、定量には不向きで、規格値の合否判定に用いられます。
光学的定量法
LAL試薬の反応により生じる物理的な変化を測定する方法です。
比濁法
ライセート試薬がエンドトキシンでゲル化する際に生じる濁り(透過光量の減少)を測定し、ゲル化時間とエンドトキシン濃度の関係から定量します。
比色法
ライセート試薬の反応で生じる発色基質の色素の量(吸光度)を測定し、エンドトキシン濃度を定量します。
感度が高く、より低濃度のエンドトキシン測定に適しているが、試料の濁りや着色による影響を受けやすいです。






