尿細菌検査は、尿路感染症(膀胱炎や腎盂腎炎など)の原因となっている細菌を特定し、効果的な抗生物質を見つけるために行われる検査です。
検査では、中間尿などを使用し、採取した尿を培養して細菌の種類や量を測定します。
通常、検査結果が出るまで1週間程度かかります。
尿の細菌検査の基準値
≪尿路感染症≫
尿中の細菌数が、105個/ml以上存在する状態
※複数の細菌が、105個/ml以上確認された時は、1種類もしくは複数菌による尿路感染症(複合菌感染症)と診断されます。
≪尿路感染症の疑い≫
尿中の細菌数が103~105個/mlの場合
⇒再検査もしくは治療
≪尿路感染症の否定≫
尿中の細菌数が103個/ml以下の場合
目次
尿の細菌検査の概要
検査の目的
検査の目的は、尿路感染症の診断と原因菌の特定です。
尿路感染症の診断
- 上部尿路感染症(腎盂腎炎など)
- 下部尿路感染症(膀胱炎、尿道炎)
- 性感染症
尿路感染症の原因菌
- グラム陽性球菌
:ブドウ球菌、腸球菌、連鎖球菌 - グラム陰性球菌
:大腸菌、肺炎桿菌(はいえんかんきん)、緑膿菌 - 特殊な目的菌
:淋菌、結核菌
採尿の方法
採尿の方法には「中間尿、カテーテル尿、膀胱穿刺」がありますが、一般的には早朝・第1尿の中間尿を用います。
中間尿とは?
排泄された始めの尿や、最後の尿ではなく、排泄途中の尿のことを中間尿と言います。外尿道や膣由来の成分の混入を防ぐために一般的に用いられている尿です。






