リウマチ因子検査(RF)は、関節リウマチの検査の一つで、リウマチ体質の有無や重症度を調べる血液検査です。
RFは「 Rheumatoid Factor 」の略称で、自己免疫によって産生される抗体の一種です。
RF陽性だからといって必ずしもリウマチとは診断されず、関節の痛みや腫れなどの症状がある場合に診断の根拠となります。
また、RF検査は関節リウマチだけでなく、他の膠原病、慢性肝疾患、感染症でも陽性になることがあります。
リウマチ因子検査(RF)の基準値
RAテスト: 陰性
RF定量: 15(IU/mL)以下(LA:ラテックス凝集比濁法)
RAPA法: 40倍未満
IgG型リウマチ因子: 2.0(IU/mL)未満(EIA法)
目次
リウマチ因子検査(RF)の概要
リウマチ因子(RF)検査は、関節リウマチ(RA:rheumatoid arthritis)の診断、膠原病など免疫異常を調べる検査です。
リウマチ因子(RF)の検査法には、RAテスト、RF定量、RAPA、IgG型リウマチ因子などがあります。
| RAテスト | 簡便でありRFスクリーニングに有用です。 リウマチ因子検査の代表的な検査法になります。 |
| RF定量 | リウマチ因子の量を定量的に把握できます。 関節リウマチの経過観察や治療効果の判定に有用です。 |
| RAPA法 | RAテストやRF定量に比べ、感度でやや劣るものの、関節リウマチに対する特異性は高いと言われています。 |
| IgG型リウマチ因子 | 疾患活動性の有無や重症度の判定、治療効果のモニタリングに用いられます。 |
略称
リウマチ因子検査
RF : rheumatoid factor
リウマチ因子(RF)とは?
RFは、自己免疫反応によって体内で作られる自己抗体の一種です。
IgGというたんぱく質の一部である「変性IgGのFc部分」に対する抗体です。
関節リウマチ患者の約70〜90%で陽性となるため、関節リウマチの診断に有用な指標となります。
RFが陽性であっても、手足に痛みや腫れなどの関節症状が全くない場合は、リウマチの可能性は低いです。
リウマチ因子検査(RF)が陽性の場合
リウマチ因子検査(RF)が陽性の場合には、以下のことが考えられます。
- 関節リウマチ(RA)
- 悪性関節リウマチ
- 膠原病
・全身性エリテマトーデス(SLE)
・強皮症
・シェーグレン症候群
・多発性筋炎・皮膚筋炎
・混合性結合組織病(MCTD)
・重複症候群 - 慢性肝疾患
- EBウイルス感染症
- 細菌性心内膜炎
- 間質性肺炎・肺線維症






