尿量｜基準値

健康な人の1日の尿量は一般的に1,000～2,000mL程度で、これは体重1kgあたり約1mLが1時間で排泄される目安です。

ただし、これは水分摂取量、発汗量、下痢や嘔吐などの体からの水分損失量によって変動します。

尿量の異常には、多尿（多すぎる場合）、乏尿（少なすぎる場合）、無尿（尿が出ない場合）、尿閉（尿が出せない状態）などがあり、腎機能の低下や病気が原因となることがあるため、注意が必要です。

尿量の概要

成人の1日の尿量は、通常1,000～2,000mL程度で、1日に摂取した水分量の約半分が尿として排泄されます。

尿量は年齢、季節、生活内容などで大きく変動します。

正常な尿量と排尿回数

1日の尿量	健康な成人の場合、1日の尿量は約1,000～2,000mL程度
1回の尿量	1回あたり約150～200mL以上、膀胱に尿が150～200mLほど溜まると尿意を感じる
1日の排尿回数	1日あたり4～6回程度（主に日中）が一般的

尿量異常の種類

多尿	・1日の尿量が2,500～3,000mL以上の場合 ・糖尿病や尿崩症などが原因
乏尿	・1日の尿量が400mL以下の場合 ・腎臓の機能低下や腎臓への血流量低下などが原因
無尿	・1日の尿量が100mL以下の場合 ・ショックなど重篤な病態でみられる
尿閉	・膀胱に尿が溜まっているにも関わらず、尿道に障害があるために排出できない状態

尿量の異常とその原因

高値の場合	低値の場合
・多尿 　　：糖尿病： 尿量が増加し、比重は高くなる。 　　：尿崩症： 尿量が増加し、比重は低くなる。 　　：委縮腎 　　：腎不全の多尿期 　　：心因性多尿	・乏尿・無尿 　　：脱水状態 ： 下痢・嘔吐・発汗・浮腫 　　：急性腎不全 　　：ショック 　　：心不全 　　：ネフローゼ症候群 　　：播種性血管内凝固症候群（DIC） ・尿閉 　　：高度の前立腺肥大症 　　：尿路腫瘍 　　：尿路結石