寒冷凝集反応(CA:Cold Agglutinin)とは、低温環境で赤血球が凝集(集まって固まる)する現象のことであり、それを引き起こす自己抗体「寒冷凝集素」の有無や量を調べる検査です。
この検査は、寒冷凝集素症などの自己免疫性溶血性貧血の診断や、マイコプラズマ感染症などの病態の検出に用いられます。
寒冷凝集反応の基準値
陰性(64倍未満)
目次
寒冷凝集反応の概要
寒冷凝集反応は、血清中の寒冷凝集素(CA:cold agglutinin)を検出する検査です。
寒冷凝集素が出現する寒冷凝集素症(自己免疫性溶血性貧血の一病型)の鑑別診断、およびマイコプラズマ肺炎、あるいは他のウイルス疾患の診断のために行われる検査になります。
寒冷凝集素の異常高値の場合には、必要に応じて免疫電気泳動を行い、単クローン性か多クローン性かを区別します。
単クローン性の場合
おもに寒冷凝集素症(臨床症状や溶血所見から容易に診断される)を考えますが、悪性リンパ腫などの網内系の悪性腫瘍の場合もあるので必要に応じて検索を進めます。
多クローン性の場合
まずはマイコプラズマ肺炎を考えますが、マイコプラズマ抗体価を測定して、診断を確定する必要があります。
寒冷凝集反応とは?
寒冷凝集反応は、体温が下がったときに自分の赤血球がくっついてしまう「寒冷凝集素」の有無を調べる検査です。
この反応は、主に「寒冷凝集素症」という病気の診断のために行われます。
37℃未満の低い温度で反応する自己抗体があるかどうかを調べることで、自己免疫性溶血性貧血など、寒冷凝集素が原因となる病気を診断するのに役立ちます。
寒冷凝集反応が高値の場合
寒冷凝集反応が高値の場合には、以下のことが考えられます。
- 自己免疫性溶血性貧血(寒冷凝集症)
- マイコプラズマ肺炎
- 悪性リンパ腫
- 伝染性単核症
- サイトメガロウイルス感染症
- 流行性耳下腺炎(ムンプス)、梅毒
- 肝硬変






