尿浸透圧は、尿に含まれる溶質(老廃物や電解質など)の濃度(粒子の数)を示します。
腎臓がどれだけ尿を濃縮、または薄める能力があるか(尿濃縮能)を評価する指標です。
水分摂取量や抗利尿ホルモン(ADH)によって調節され、脱水や糖尿病、腎不全などの病態診断に用いられます。
高値なら濃縮(水分不足)、低値なら希釈(水分過剰またはADH不足)、300mOsm/L前後(等張)を基準に、尿比重と合わせて評価されます。
尿浸透圧の基準値
200~800(mOSM/kg)
目次
尿浸透圧の概要
尿中の溶質(尿素、ナトリウム、グルコースなど)の分子数(濃度)の総量を示します。
測定単位は「mOsm/kgH2O(ミリオスモル/キログラム水)」で、正常範囲は200~800(mOSM/kg)です。
腎臓の働きと尿浸透圧
- 体液量の調節:
体内の水分が不足すると血清浸透圧が上昇し、ADHが分泌されます。 - 水分の再吸収:
ADHの作用で腎臓(集合管)での水分再吸収が促進され、尿は濃縮され浸透圧は上昇します。 - 尿の希釈:
水分を摂りすぎるとADHが抑制され、水分が再吸収されず薄い(低浸透圧の)尿が出ます。
尿比重との関係
尿浸透圧と尿比重は比例関係にあり、腎機能評価の指標としてどちらも測定されます。
ただし、糖やタンパク、造影剤など分子量の大きい物質が多いと、比重は上がるが浸透圧への影響が少ない場合もあります。
異常な場合の主な疾患
| 高値(尿が濃い) | 低値(尿が薄い) |
|---|---|
| ・脱水 ・尿崩症(抗利尿ホルモン分泌異常) ・SIADH(抗利尿ホルモン分泌過剰症候群) など | ・糖尿病(浸透圧利尿) ・腎性尿崩症 ・心因性多飲症(水分過多) など |
